出雲神話に登場する英雄といえば、やはりヤマタノオロチ退治で有名なスサノオノミコトでしょう。
出雲へ天下ったスサノオノミコトは、人々を苦しめるヤマタノオロチを倒して平和をもたらし、稲田姫と結ばれます。
そんなオロチ退治の物語に登場する場所が、実は舞台となる斐伊川流域あちこちに実在しているんです。
メジャーなスポットから地元の人しか知らないマニアな場所まで、オロチ退治の伝説地を訪ねるミステリーな旅をご紹介します。
スサノオノミコトを祀る神社の中でも、日本一のパワースポットと話題になったのが須佐神社。
本殿背後の杉の巨木にはパワーが宿ると言われ、多くの参拝者が訪れます。
須佐神社宮司は稲田姫(イナタヒメ)の母神テナヅチの子孫とされ、また神社にはヤマタノオロチの骨と呼ばれるものが伝わっているそうです。
■住所:島根県出雲市佐田町須佐730
■問合せ:0853-84-0605
ヤマタノオロチを退治したスサノオノミコトが、稲田姫と結ばれた地とされます。
鏡の池にコインを載せた紙を浮かべ、沈む時間や距離で縁を占う「縁占い」が人気です。
■住所:島根県松江市佐草町227
■問合せ:0852-21-1148
スサノオノミコトがこの地で「八雲立つ 出雲八重垣 つまごみに 八重垣つくる その八重垣を」と詠んだのが日本での和歌の始まりとされます。
背後の山にある奥宮には「夫婦岩」など三つの巨石からなる磐座があります。
■住所:島根県雲南市大東町須賀260
■問合せ:0854-43-2906
出雲国風土記にも大野津社として登場する古社で主祭神は須佐之男命。
オロチの骨(蛇骨)といわれるものが伝わっており、かつて干天続きの年にはこの蛇骨を用いた雨乞いの神事が行われました。
■住所:島根県松江市大野町243
■問合せ:0852-88-2845
印瀬(いんぜ)の壺神様と呼ばれる八口神社。
スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治する際に「八塩折の酒(やしおりのさけ)」を入れた、八つの壺の一つが祀られているそうです。
■住所:島根県雲南市木次町西日登1524-1
■問合せ:0854-40-1054(雲南市観光振興課)
地元では、スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治した後八つの頭を埋め、その上に八本の杉を植えた場所と言われています。
近くを流れる斐伊川の氾濫によって何度も流失しましたが、その度に植え直されてきました。
現在の杉は1873年の水害後に植えられたものといわれています。
■住所:島根県雲南市木次町里方
■問合せ:0854-40-1054(雲南市観光振興課)
国道314号線沿いの斐伊川上流の雲南市木次町と吉田町の境にある淵は、ヤマタノオロチの棲み家だったという伝説があります。
■住所:島根県雲南市木次町湯村
■問合せ:0854-40-1054(雲南市観光振興課)
天が淵の近くの萬歳山(ばんざいさん)麓に、稲田姫の両親、足名椎(アシナヅチ)・手名椎(テナヅチ)が住んでいたといわれます。
この山の中腹に二神の御陵とされる二神岩(ふたごいわ)がありましたが、山崩れで道がなくなってしまったため、天が淵の上に玉垣を設けて祀っていました。
その後国道改修の際に、その神陵は温泉神社の境内に移転され祀られています。
■住所:島根県雲南市木次町湯村1060
■問合せ:0854-48-0417
稲田姫誕生の地と伝えられる稲田地区に建つ神社。
周辺には、稲田姫が生まれた時に使われたという「産湯の池」や、稲田姫のへその緒を切る時に使った竹ベラから芽が出たと伝えられる「笹の宮」などがあります。
境内のそば屋「姫のそば ゆかり庵」も人気です。
■住所:島根県仁多郡奥出雲町稲原2128-1
■問合せ:0854-54-2260(奥出雲町観光協会)
「出雲国風土記」に「鳥上山」と記されているこの山に、新羅から渡ってきたスサノオノミコトの舟が止まったという伝説があります。
オロチ伝説の舞台である斐伊川の源流であり、山頂には「雨叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)出顕之地」という記念碑があります。
■住所:島根県仁多郡奥出雲町竹崎
■問合せ:0854-54-2260(奥出雲町観光協会)